“アンデスの女王”、プヤ・ライモンディの100年に一度しか咲かない花の蜜をついばみにきたハチドリ(11月10日撮影)。このような鳥が落とす糞もプヤの養分となっていることが現地調査でわかっている。プヤの葉には、内側に曲がった“鉤爪(かぎづめ)”のようなトゲが並んでおり、蜜を食べに来た鳥が葉の間から抜け出せなくなることもある。
プヤ・ライモンディの保護活動を行うアントニオ・ランベ氏は、「葉の間に手を突っ込んだら、よほど注意深く引き抜かないと切り裂かれる恐れがある」と話す。ヒツジなどの家畜がトゲの“罠”にかかったという話を聞いて、プヤを忌み嫌うようになった地元住民もいるという。
その一方で、若いアンデスの女王も試練は多い。絶えず家畜に踏みつけられ、食べられ、農地確保のために焼かれている。
Photograph by Juan Karita, AP