『宵待草』(宵待ち草:よいまちぐさ)は、大正浪漫を代表する画家・詩人である竹久夢二によって創られた詩のタイトル、および歌。
50年たらずの短い生涯にわたり恋多き夢二ではあったが、実ることなく終わったひと夏の恋によって、この詩は創られた。多忠亮(おおのただすけ)により曲が付けられて「セノオ楽譜」より出版され、一世を風靡する。
- 「宵待草」
- 待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬさうな
本来、植物学的には「マツヨイグサ(待宵草)」が正しく、「ツキミソウ(月見草)」などと同種の、群生して可憐な花(待宵草は黄色、月見草は白~ピンク)をつける植物のことである。夕刻に開花して夜の間咲き続け、翌朝には萎んでしまうこの花のはかなさが、一夜の恋を象徴するかのようで、後には太宰治も好んで題材とした(富嶽百景 「富士には月見草がよく似合う」)。
ちなみに、同じセノオ楽譜(No.106)の表紙であっても版により「待宵草」「宵待草」の異なる2種類の表記がある。また、夢二自身の自筆記録(大正9年・日本近代文学館蔵・紙に墨書)においては「待宵草」となっている。
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尚、オカリナの演奏はヘタですが、自演のものです(^_^;)。